拉拉山国家森林遊楽区（以下、本区）は、桃園市復興区北横上巴嶺地区に位置しています。この地に住むタイヤル族上巴嶺族の呼称「巴巴」は、「ヒノキ」または「巨大な倒木」を意味します。「拉拉」はタイヤル語の「羅」の音訳で、「美しい」「見事」「見張る、監視する」などの意味があります。一説によると、この地は部族にとって獲物を探したり、外敵から身を守ったりする場所だったと考えられています。また、部族がここに来て感嘆と美しさを感じたという説もあり、この地域には豊富なヒノキと生態資源が豊富であることが十分に示されています。

ヒノキは世界でも北米、日本、台湾の雲霧帯にしか分布していないため、拉拉山のヒノキ林は非常に貴重なものです。この地域は霧林帯に位置し、植生区分は原生的な針葉樹と広葉樹の混交林に属しています。数千年にわたる自然環境が築き上げた貴重な巨木ヒノキが完璧に保存されています。また、タイワンアオカメ、キバタガラス、タイワンヤギなどの野生動物の重要な生息地でもあります。北部中山間地域を代表する森林生態系であり、豊かな自然と文化の特色を有しています。